ヘブライ語の歴史

ヘブライ語の歴史は古く、その変遷はユダヤ教およびユダヤ人と密接に関連しています。

ヘブライ語は紀元前に成立した「聖書」(いわゆる旧約聖書)の記述に用いられています。今日では聖書のヘブライ語は「古典ヘブライ語」と呼ばれています。古典ヘブライ語はユダヤ人の日常言語でもありました。今日話されているヘブライ語は「現代ヘブライ語」と呼ばれています。文字などは基本的に変わりませんが、発音や語彙に違いが見られます。

pd-dome-of-the-rock-89065紀元1世紀にローマ帝国によるユダヤ人への弾圧がはじまり、ユダヤ人は世界各国へ離散しました(世界史では「ディアスポラ」と呼ばれます)。これ以降、ヘブライ語は、ユダヤ人の聖典の言葉として存続しますが、日常語として用いられることはなくなりました。

20世紀に入るとヘブライ語を日常語として復活させる動きが出はじめます。ベン・イェフダーはヘブライ語を自らの母語して日常会話に使用とすると共に、あらゆる資料や文献から収集した語彙を体系的にまとめ、現代ヘブライ語の辞典を作り上げました。

ベン・イェフダーが暮らしたパレスチナでは、数十年でヘブライ語が主要な言語の位置を占めるようになっていきました。さらに後、イスラエルが建国され、アラビア語と共に公用語に指定されたことで、ヘブライ語は日常言語として完全な復活を遂げます。日常語として廃れた言語が再び日常語として復活した事例は唯一といえます。

現在では数百万を超える話者が日常的にヘブライ語を使用しているとされます。